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GarageBand テクニック

GarageBand のエフェクトや音源などの解説や、テクニックを紹介します。

Apple Loop を作ってみよう (2)

トランジェント設定の解説や完成した Apple Loop ファイルの扱い方などを説明します。

Making Apple Loop Step 3


次はトランジェントのタブをクリックして設定をします。操作方法はヘルプファイルを参考にしてください。
設定のコツですが、プレビュー再生状態にしながら画面下部のテンポやキーを上下させ、あまり不自然にならないポイントを探すのがいいと思います。 基本的に感度調整で音の出始めの部分にポイントがくるように設定しておけばいいですが、いろいろな音が混ざって複雑な波形になっている場合はうまく自動検出してくれないこともあります。
この場合、スクロールバーで拡大して(このスクロールバーは面白いですね)それっぽい所にポイントを置いていけば良いでしょう。
Loop Utilityではポイントを置いた部分だけの音を出すことはできないので、この辺は多少曖昧でも構わないと思います。

トランジェントとは?

GarageBand では音程を変えずにテンポを変えることができますが、これの鍵を握っているのがこのトランジェントです。
普通、カセットテープ等の早回しや遅回しをすると音程が変化します。GarageBand のように音程を変えずにテンポを遅くするということは再生中に音のどこかを縮めたり、引き延ばししなくてはなりません。
トランジェントの解説1
これを元の音とします。(fig.1)
トランジェントの解説2
テンポを遅くするために、テープを遅く回転させるようにそのまま波形を引き延ばすとこうなります。(fig.2)
波形が引き延ばされているため、音程が低くなります。
トランジェントの解説3
音程を変えずにテンポを遅くするには、点線の部分にどこかから波形を持ってきて補完してやります。(fig.3)
fig.3 のようなことをする機能を、一般の波形編集ソフトでは「タイム・ストレッチ」と呼びます。
実際の音はこのような単純な波形ばかりではないので、どこから波形を持ってきてどのように補完するかはソフトによっていろいろなアルゴリズムがあり、それによって音質にも大きく影響します。
Apple Loop のタイムストレッチ方法はこの Loop Utility でプレビューのテンポを遅くしてみるとわかりやすいですが、特に波形そのものを伸ばしたりはせず、再生時に音の後ろに逆回転させた元波形をくっつけるような方法をとっているようです。
厳密には「タイム・ストレッチ」とは呼べないでしょうが、波形編集ソフトのタイム・ストレッチ機能はかなりの CPU パワーを使うため、リアルタイムでテンポや音程を変更するには向きませんので、この方法で充分だと言えるでしょう。 ちなみに、プロペラヘッド社のループ切り刻みツール、ReCycle! と同じような方法ですね。
Apple Loop は設定したトランジェントから次のトランジェントまでをストレッチ処理します。

Making Apple Loop Step 4

一通り設定が終わったら、保存します。
ここで気がつくのは、保存してできたファイルも AIFF (WAV) だということです。
つまり、Apple Loop というファイルは、特別なファイル形式があるわけではなくて、AIFFやWAV ファイルのなかに今まで設定したようなタグを刻んだものなのです。iTunes などで、MP3ファイルに作者やアルバム名等のタグを入れるのと同じようなことです。
完成した Apple Loop ファイルを再び他の波形編集ソフトなどで編集することもできますが、ソフトによっては編集し保存した時に Apple Loop のタグ内容を消してしまう物もあるので注意してください。

Using Apple Loop

完成した Apple Loop を GarageBand で使うには、使いたいトラックの上に Finder からドラッグ & ドロップしてやります。
また、何度も同じ物を使いたい時は、ブラウザボタンbrowse iconを押してループブラウザを表示させ、そこにFinder からドラッグ & ドロップしてやるとインデックスが作成され、次回開いたときもループブラウザに表示されるようになります。
ちなみに、追加されたファイルは /Library/Application Support/GarageBand/Apple Loops の中にコピーされます。